補助金で広告費は出せる?
持続化補助金「広報費」の使い方と、チラシ・SNS広告の組み立て方

「広告を出したいが、お金をかけるのが怖い」という事業者に、まず知ってほしいのが小規模事業者持続化補助金の「広報費」です。チラシ・看板だけでなく、Instagram広告・Google広告などのネット広告費と、その運用代行費も対象です。広報費で受け取れる補助金は上限30万円(税込)。補助率は3分の2なので、45万円分の広告を15万円の自己負担で出せる計算です。この記事では、対象になる費用・ならない費用と、ホームページ制作と組み合わせた販路開拓計画の組み立て方をまとめます。

※持続化補助金 第20回の公募要領(2026年10月時点)をもとにしています。受付は2026年11月5日〜12月15日17:00、商工会・商工会議所の様式4発行は12月4日までです。

広報費で対象になる費用・ならない費用

対象になるチラシ・カタログの外注と発送、郵送・ネットでのDM発送、看板の作成・設置、新聞・雑誌広告、インターネット広告・バナー広告・SNS広告とその運用代行費、商品・サービスの宣伝用の動画・写真制作。いずれも「補助事業計画に基づく商品・サービスの広報」が目的のものに限る
対象にならない名刺、会社案内のパンフレット、求人広告など商品・サービスの宣伝を目的としないもの、金券・商品券、宣伝広告の掲載がない販促品、販売用商品と同じものを使った試供品、自社の人件費(自分で配ったチラシの手間など)、補助事業期間の後に続く広告費、ウェブサイト本体の制作(こちらはウェブサイト関連費)
上限広報費に対する補助金の交付申請額が30万円(税込)まで。経費で言えば約45万円分。広報費のみでの申請は不可
補助率3分の2(赤字事業者の賃金引上げ特例は4分の3)。通常枠の補助上限は50万円

ポイントは「広告費そのもの」が対象になることです。多くの補助金は「作る費用」しか見ませんが、持続化補助金は「配信にかかる費用」まで含めて販路開拓と考えています。

ウェブサイト関連費と組み合わせる

広報費とは別に、ホームページ・ECサイトの制作には「ウェブサイト関連費」の枠があります(こちらも補助額の上限30万円)。どちらも単独では申請できないので、両方を組み合わせた計画にするのが基本形です。

ウェブサイト関連費(補助額 最大30万円)

商品やサービスを説明し、問い合わせ・予約を受けるページを作る

広報費(補助額 最大30万円)

Instagram広告・Google広告で、作ったページに人を連れてくる。チラシや看板で地元に知らせる

ただし通常枠の補助上限は全体で50万円です。たとえば「サイト制作30万円+広告45万円=75万円の事業」なら、補助はサイト分20万円+広報分30万円=50万円、自己負担25万円という組み立てになります。両方の枠を使い切ろうとしても、合計の補助額は50万円を超えません。

ウェブサイト関連費の詳しい条件は「IT導入補助金でホームページは作れない——2026年に使える補助金と、申請前に知っておくこと」にまとめています。

月数万円の広告で、何ができるか

補助金の枠があっても、広告は一度に使い切るものではありません。第20回の補助事業期間は交付決定日から2028年3月31日までと長いので、月数万円を数か月に分けて配信する形が現実的です。小さな予算で成果を出すための考え方は3つです。

  1. 媒体を1つに絞る。月3〜5万円なら、Instagram(Meta広告)かGoogle検索広告のどちらか1つ。両方に分けると、どちらも学習が進まないまま終わります。来店型・イベント型ならInstagram、「地域名+業種」で探される業種ならGoogle検索が向いています。
  2. 配信エリアを狭く。市内や半径20〜30kmに絞ると、同じ予算で何度も同じ人に届きます。地方の集客は「広く薄く」より「狭く何度も」の方が来店につながります。
  3. 最初の月は計測の設定に使う。問い合わせ・予約・来店のどれを成果にするかを決め、サイト側で計測できるようにしてから配信を始めます。これがないと、補助金の実績報告にも、次の計画にも使える数字が残りません。

申請前に見落としやすいこと

  1. 交付決定前の発注・契約・支払いは対象外。採択通知が来ても、交付決定が届くまで広告を出し始めてはいけません。
  2. 広告の「運用代行費」も対象になる一方で、自分で運用する手間(人件費)は対象外です。外部に頼む方が補助の対象範囲は広がります。ネット広告は掲載された画面の取得など、実施の証拠を残しておく必要があります。
  3. 補助事業期間を過ぎた分は対象外。月額課金の広告は、期間内に配信した分だけを計上します。
  4. 様式4の発行締切は受付締切より早い。第20回は12月4日(受付締切は12月15日17:00)。商工会への相談は11月中に始める必要があります。

よくある質問

Instagram広告やGoogle広告の広告費そのものは対象になりますか?

はい。第20回の公募要領では、インターネット広告・バナー広告・SNS広告と、その運用代行費が広報費の対象例に挙げられています。ただし広報費に対する補助額は上限30万円(税込)です。

広告費だけで申請できますか?

できません。広報費のみ、ウェブサイト関連費のみの申請は認められていません。他の販路開拓経費と組み合わせた計画にする必要があります。

交付決定の前に広告を出してもいいですか?

交付決定日より前に発注・契約・支払いをした経費は対象外です。採択の通知だけで広告を始めないでください。

チラシの配布を自分でやった場合、その手間は対象になりますか?

自社の人件費は対象外です。印刷費や発送費、外部に委託した配布の費用などが対象になります。配布を外部に頼む場合の扱いは事前に事務局へ確認してください。

広告の効果はどうやって報告すればいいですか?

補助事業の実績報告では、実施した内容と支払いの証拠が求められます。それとは別に、来店数や問い合わせ数の変化を記録しておくと、次の計画や次回の申請に使えます。

ナガサキ企画ができること

ナガサキ企画は、長崎県平戸市を拠点に、イベント・観光・飲食・小売など地域の事業者の集客支援と広告運用を行っています。補助金の枠に合わせた広告計画の設計、Instagram/Google広告の運用、計測の設定、実績報告に使える効果レポートまでを担当します。申請書類は商工会と連携して進めます。広告費は月数万円規模からご相談ください。

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参考:小規模事業者持続化補助金 第20回 公募要領(商工会議所地区)/同(商工会地区)